アライグマが食べ物を洗うシーンを見た事がありますか?
この可愛らしい光景を見ると、思わず心を奪われてしまうでしょう。
しかし
アライグマはなぜ洗うのか?
愛くるしい行動の裏には、アライグマたちの驚くべき生態が隠されているんですよね。
そこで今回は【アライグマの特徴と行動パターン】について解説していきたいと思います。
その生態や行動が生物学的にどのような意味を持ち、アライグマがどのように環境と相互作用するのかについて深く掘り下げていきましょう。
最後まで読む事で、アライグマに対する理解を深める事ができ、共存できる手助けとなる事でしょう。
- アライグマの特徴と生息地
- アライグマの足音や鳴き声
- アライグマの性格と習性
- アライグマが洗う理由
アライグマの生息地と特徴
アライグマの生息地や特徴について、どれぐらい知っていますか?
昔、なんとなくアニメで見た事が…。
って方のため、アライグマについて少し紹介しましょう。
生息地は日本ではない
アライグマは、北アメリカ大陸に生息する小型の哺乳類です。
その生息地は
- 森林
- 湿地
- 農地
と様々で、特に水辺付近に好んで住み着く事が多いんですよね。
さらに適応能力が高く、開発された環境でも容易に適応できるため都心部でも見かける事が多いんです。
本来は日本にいない動物ですが、1970年ごろに大ヒットしたアニメの影響から動物園や家庭用のペットとして日本に持ち込まれました。
私も再放送で見たんですが、確かに可愛くて飼いたくなるんですよね。
しかし気性が荒く飼い慣らす事が難しいため、逃げ出したり放棄したりする事で野生で繁殖が広がります。
その結果、現在では生態系や農作物などの被害をもたらす特定外来生物に指定され駆除の対象になっているんです。
見た目の特徴について
アライグマの体長は40〜70cm程度。
尻尾の長さも20〜40cmほどあり黒い縞模様が入っています。
よくタヌキと間違えられるんですが、決定的な違いは尻尾なんですよね。
なぜタヌキと間違えやすいかと言うと、タヌキと同じように目の周りに黒い模様があるからでしょう。
このため、見分ける時は
顔ではなく、尻尾に注目する事!
全身を灰色から黒褐色の体毛で覆われ、毛は長くて寒さに対する保護機能も備えています。
アライグマの前足は、手首から先に体毛がなく指が長く爪も鋭いため、様々な物を掴んだり開けたりする器用さを持っています。
例えば箱を開けたりドアノブを回したりはお手の物。
それ以上の簡単な閂状(かんぬき)の鍵でさえも簡単に開けてしまうんです。
こうして飼育ゲージから逃げ出して野生化していったんですね…。
後ろ足も発達しており、木登りや泳ぎが得意な事も特徴です。
また繁殖能力も高く、年に1回の交尾で3〜6頭の子供を産み、母親は死ぬまで出産し続ける事が可能なんです。
アライグマの足跡と鳴き声
自然の中で見つけた小さな足跡や不思議な鳴き声、それはもしかしたらアライグマかもしれません。
ここからは、アライグマの特徴的な足跡と独特な鳴き声について解説します。
これを知る事でアライグマを発見しやすくなる事でしょう。
足跡は特徴的
アライグマは足跡も特徴的です。
前足はまるで
人間の手の様に長い5本の指があり、それぞれに鋭い爪が付いています!
後ろ足も同じく5本の指があり、踵をつける蹠行性(しゃこうせい)という歩き方をするため、足跡は指までくっきりと残るのが特徴。
似たような外来種で同じく5本指のハクビシンと比べると、指の長さで目分ける事が可能です。
そして、足跡を見つけた場所でアライグマの行動を推測する事も出来るんですよ。
例えば、水辺で見つけた時は魚やカニなどを狙った可能性が高く、畑で見つけた時は農作物を狙った可能性が高いです。
足跡を確認する事でアライグマの生活範囲や行動パターンを知る事もできるんです。
鳴き声も特徴的
基本的にアライグマは、あまり鳴き声を発する動物ではありませんが、不安を感じたり身の危険を感じると鳴き声を出します。
例えば、産まれた子供のアライグマは母親に甘えるような声で
- ククク
- キュルル
といった感じで、高い声で小刻みに鳴きます。
成獣になったアライグマは、もう少し低めの声で
- クククククク
- キュルルルルル
といった感じで長めに鳴きます。
この回転するような鳴き声は特徴的で、他の動物と区別しやすいと言えるでしょう。
また凶暴な性格をしているアライグマは、相手を威嚇する際に歯を剥き出しにして
- グルルルル
- シューシュー
といった唸り声を上げる事もあります。
24時間365日、日本全国受付対応【害獣駆除110番】アライグマの性格と習性
アライグマの可愛らしい姿とは裏腹に、驚くべき性格の持ち主と言えます。
彼らの好奇心旺盛な性格や独特な行動パターンは、アナタが想像する以上に複雑なんですよ…。
ここからは、アライグマの成果うと習性について解説します。
大人しい性格は子供の時だけ
アライグマは非常に賢い動物で有名。
その理由として好奇心旺盛な性格が影響しています。
初めて見る物や珍しい物を積極的に調べる事が多く、その事を学習し様々な問題を解決してしまうんですよね。
また、手先の器用さと運動能力の高さから、その場所に適した行動をとる事であらゆる環境対応できるんです。
そして最も注意したいのが
凶暴な性格である事!
生物学的には【食肉目】に分類されるアライグマは、生きた獲物を取るための鋭い牙と爪を持っています。
ペットはもちろん、人間にさえも襲いかかってくる事例も!!
このため、飼育が放棄されて捨てられたケースも多いんですよね…。
実際、アライグマの被害には全国各地で確認されおり、私の住む兵庫県でも
- 犬の散歩中に襲われた
- ○され捕食された野良猫が複数匹みつかった
なんて事例も多いんですよ…。
習性と行動パターン
アライグマは夜行性の動物で、昼間は眠り夜になるとエサを求めて徘徊します。
子育て中は群れで動く事が多く、複数のアライグマがまとまって行動する姿も目撃されています。
主な食性は、肉食よりの雑食性で
- 魚
- 昆虫
- 甲殻類
- 両生類
- 小型鳥類
- 小型哺乳類
それ以外にも果実や穀物など、幅広くを食べます。
本来は日本に生息しない動物であり、在来種が襲われて絶滅する危険性も指摘されているんですよね。
これが特定外来生物に指定される理由。
また、都心部に現れたアライグマは、家庭の生ゴミ漁って食べる被害もあります。
手先が非常に器用で、ゴミ箱の蓋を開けたり物を引っ張り出したりする事も簡単。
また、1メートルほどジャンプしたり、泳いだり木登りも得意で身体能力は非常に高いと言えるでしょう。
中でも、アライグマの行動パターンとして最も有名な習性が
食べ物を水で洗う事!
この行動は、他の動物には見られない習性なんですよね。
アライグマがなぜ洗うのか?
テレビなどでお馴染みなのが、アライグマが食べ物や手を水で洗っている姿でしょう。
しかし、その理由には複数の説があるんですよね。
主に考えられているのは以下の4つ。
感覚を刺激するため
アライグマの指先は非常に敏感で、水に濡れる事で感覚が研ぎ澄まされると言われています。
水辺で食べ物を洗うことにより、物の質感や形状をより詳しく把握する事ができるんです。
こうする事で、食べ物の良し悪しや安全性を判断する情報を得ている可能性があります。
汚れを洗い落とすため
アライグマは、食べ物についた泥や細菌を水で洗い流していると言われています。
食べる前に洗う事で消化器系のトラブルや感染症のリスクを減らす事ができるからです。
こうして食材の安全性を確保する事で、健康な体を維持するためではないかと言われています。
食べ物を柔らかくするため
食べ物を水に浸すと柔らかくなります。
その結果、食べ物の食感を変化させアライグマが食事を楽しむ事を可能にするんですよね。
また、アライグマの指先は優れた感覚を持っています。
触った食べ物の感覚も変化させる事で、触感と食感の両方で満足できる食事を体験している可能性もあるんです。
水中を探索しているから
アライグマは水辺の生活に適しており、水中に潜む生物も捕食の対象なんです。
このため、洗っているのではなく、周辺に潜んでいる魚やカエルなどを探索している可能性があるんです。
また、好奇心旺盛な性格と敏感な手先により、新たな食べ物の発見につながる可能性もあるんですよね。
アライグマの特徴と洗う理由についてのまとめ
今回は、アライグマの特徴や生態、そして食べ物をある理由について解説してきました。
最後にまとめると
- アライグマはペットとして日本に持ち込まれた外来種
- タヌキと似ているが尻尾がシマシマ模様
- 人間のような足跡で回転するような鳴き声
- 成獣のアライグマは凶暴な特定外来生物
- 食べ物を洗う理由は諸説あるがハッキリとは分かっていない
確かに見た目は可愛らしいんですが、その正体は凶暴な特定外来生物です。
飼育する事はもちろん、エサを与えたりする事も禁止されている危険な存在です。
もし見つけた場合は、可愛そうですが駆除すべき対象なんですよね…。
その際、どうやって駆除を行うかは下に記事に詳しく書いていますので参考にしてみて下さい。
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