都心部で生活していても、見かける事が最も多い蜂がアシナガバチ。
その理由は、人間の生活圏内がアシナガバチにとっても最適な生活環境だからです。
もし、家の周りに何度もアシナガバチが現れるなら付近に巣が作られている可能性が高いんですが、性格は大人しく、コチラから刺激しなければ襲ってくることはありません。
しかし
子供やペットのいる家庭では注意!
興味本位で刺激してしまい反撃されて刺されてしまう危険性があるため、万が一に備える必要があります。
では、アシナガバチの巣はどこにあるの?
そんな疑問にお答えするため、今回は【アシナガバチが巣を作りやすい場所】について解説していきたいと思います。
- アシナガバチが巣を作りやすい場所
- アシナガバチの巣の特徴
- 巣を見つけた時の間違った対処法
- アシナガバチの巣を正しく処理する方法
最後まで読んで、アシナガバチの脅威から家族を守ってください。
アシナガバチが巣を作りやすい場所
アシナガバチの巣は、雨や日光から保護され乾燥を避けられる場所であればどこにでも作られます。
特に作りやすい場所は、出入りが容易で空気の流れが良い開放的な空間。
アナタの家に、こんな場所はありませんか?
- 軒下
- 庭の木
- ベランダ
- 室外機
- 物置
順に解説していきましょう。
軒下
最もよく見かける場所が、屋根の下などの軒先。
環境としては最適であり、家の突き出した部分の下は注意が必要です。
例えば
- 玄関先
- 出窓の下
- 雨どい付近
つまり、建物で言うと屋根と壁に囲まれた場所がアシナガバチの好みなんですよね。
まずは、軒下部分から調査してみて下さい。
庭の木
庭木や植え込みも、巣を作りやすい場所。
狩蜂(かりばち)であるアシナガバチは、植物に繁殖する芋虫や毛虫などを食べる益虫でもある存在なんですよね。
このため、庭は餌の宝庫でありアシナガバチにとっては最適な環境になる可能性が高いです。
定期的に剪定などの手入れをして、害虫を寄せ付けないような対策をしておきましょう。
また、庭の水捌けが悪い場合も注意してください!
夏場の暑い季節には、アシナガバチが巣を冷ますために水を汲みにやってくる事もあるからです。
ベランダ
アシナガバチは、強い臭いにも魅かれる習性があります。
このため、柔軟剤の香りが残った洗濯物に引き寄せられる可能性も高いんです。
実際
洗濯物を取り込む時に刺された!
って事例も多いですから…。
しかも、ベランダの軒下だけでなく手すり部分や物干し竿などに巣をつくられるケースもあるので注意!
マンション住まいでも高層階なら問題ありませんが、4階ぐらいならアシナガバチは上がって来る可能性があります。
エアコンの室外機
巣の規模が小さいアシナガバチにとって、エアコンの室外機はサイズ的にもベストな空間と言えるんです。
女王蜂が巣作りを始める春先はエアコンを使用していない家庭が多く、たどり着いた女王蜂が巣を作ってしまうケースも多いんですよね。
もし、気づかずにエアコンを稼働させてしまうと、ファンがアシナガバチの巣を巻き込みエアコンの故障へと繋がります!
こうなると駆除だけでなく、エアコンの修理費用もかかる事になり痛い出費…。
使用しない時期は、エアコンの室外機にカバーをかけておくなどの対処をしておきましょう。
離れにある物置やガレージ
庭などに設置されたコンテナタイプの物置や、シャッター付のガレージなども巣が作られやすいです。
こういった場所は家屋に比べて人の出入りも少なく、暗くて静かなためアシナガバチにとっても安心しやすい環境になるからなんですよね。
アシナガバチの巣の特徴
では、アシナガバチの巣はどんな物なのか?
この章では、アシナガバチの巣の形状とサイズ、さらには巣作りの季節や巣の大きさがどのように変化するかについて解説します。
巣の形状とサイズの詳細
我々が蜂の巣と聞いて、最もイメージしやすい形をしているのがアシナガバチの巣でしょう。
シャワーヘッドのような半円形をしていて、六角形の巣穴が見えているのが特徴。
漫画やアニメなんかでも登場するため、馴染み深い形ですよね。
サイズは他の蜂と比べると小さめで、大きくなっても20cmほどにしか成長しません。
特徴 | 説明 |
---|---|
形状 | お椀を伏せたような形状 |
サイズ | 最大で直径約20cm |
素材 | 蜂が噛み砕いた木材と唾液の混合物 |
巣穴の形 | 六角形 |
色 | 灰色または褐色 |
多数ある巣穴は何度も使いまわすため
穴の数=蜂の数ではありません!
大きな巣となると、生活するアシナガバチの数は300匹ほどになります。
巣作りの季節と大きさの変化
アシナガバチの社会で越冬できるのは女王蜂のみで、全ての働き蜂は冬を越す事は出来ません。
冬眠から目覚めた女王蜂は、春になった4~6月頃から適した場所を見つけた巣を作り始めます。
巣作りと同時に産卵も始まっているため、6月以降は徐々に働き蜂の数が増えていき8月頃にピークを迎えます。
特徴 | 説明 |
---|---|
巣作りの季節 | 春〜夏(特に4月〜6月) |
巣の初期サイズ | 小さい(女王バチのみ) |
巣の成長 | 夏にかけて大きくなり、最終的には直径約20cm程度に |
そして9月頃になると、新たなる女王蜂が誕生。
その後、新女王が越冬する為に11月頃まで必死でエサを集め続けます。
この時には攻撃的な性格になり、ちょっとした刺激でも刺される危険性が高まるので注意が必要!
アシナガバチの巣を見つけた後にやってはいけない事
ようやくアシナガバチの巣を発見しても、慌てず冷静に正しい行動をとる必要があります。
もし、間違った行動をしてしまうと命の危険があるんですよね。
この章では、アシナガバチの危険性と間違った駆除方法について解説します。
危険な自己対応とそのリスク
保護服や適切な装備がない状態で巣に近づくことは危険!
まずは安全な距離を保ち、落ち着いて対処法を考えることが大事なんです。
アシナガバチの巣に近づく際のリスクは、毒針による攻撃。
全てのハチは巣に対する脅威を感じると攻撃的になり、刺す行動を取る可能性が高まります。
アシナガバチに刺された場合、一般的な症状としては
- 激しい痛み
- 赤み
- 腫れ
特にアシナガバチの毒には強い炎症を引き起こす成分が含まれているため、刺された部位の反応が強く出ることがあります。
また、強いアレルギー反応を示す人では
- めまい
- 呼吸困難
- 意識の混濁
といった、より重篤な症状が起こることがあります。
もしも、過去にアシナガバチに刺された経験がある方は、アナフィラキシーショックを起こし最悪の場合、命の危険にさらされる可能性もあるんです。
間違っても
- 叩く
- つつく
- 巣を揺さぶる
このような行為はハチを怒らせ、攻撃を引き起こす可能性があるため絶対にやらないように!
間違った駆除方法とその後の問題
アシナガバチの巣を間違った方法で駆除しようとすると、アシナガバチの攻撃性が増すだけでなく他の弊害が起こる可能性があるんですよね。
以下に、間違った駆除方法と問題点について解説します。
①火や水を使った駆除
アシナガバチの巣に対する火や水を使用した駆除方法には、複数の問題点があります。
火を使うことによる主なリスクは、コントロール不能な火災を引き起こすことです。
これは財産や人命に対して深刻な危険をもたらす可能性があります。
一方で、水を使用することも問題があり、過剰な水量は建物に損害を与える恐れがあります。
また、これらの方法はハチに対して過度な苦痛や死をもたらすため、動物福祉の観点からも適切ではないと考えられます。
②適さない殺虫剤の使用
市販の殺虫剤の中には、アシナガバチに対して効果が低いものがあります。
これら不適切な成分の殺虫剤を使用すると、アシナガバチに十分な効果を示さず、逆にハチを刺激し、攻撃的にさせるリスクがあります。
さらに、適切でない成分の殺虫剤は、土壌や水源に浸透し、周囲の環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
これにより、有益な昆虫や他の野生生物、特に受粉者など、環境全体に害を与える恐れがあります。
③不適切な時間帯での駆除
アシナガバチの巣の駆除における日中のタイミングは、いくつかのリスクを伴います。
アシナガバチは日中特に活動が活発であり、刺激を与えるとアシナガバチは積極的に巣を守ろうとして攻撃を行い、刺されるリスクが大幅に増加します。
そのため、ハチの活動が最も低下する夜間や早朝に駆除を行うことが安全とされています。
この時間帯はハチが比較的静かであり、攻撃されるリスクが低くなるため、駆除作業を行うのに適しています。
アシナガバチの巣を見つけた時の正しい対処法
ではアシナガバチの巣を見つけたら、どのように対処すればいいのでしょうか?
この章では、安全な近づき方と初期対応の方法から専門家への効果的な依頼方法まで正しい対処法について解説します。
安全な近づき方と初期対応
アシナガバチの巣を発見した場合、まず最も重要なことは安全な距離を確保すること。
ハチが攻撃的にならない程度の距離、通常は数メートル以上離れた場所から巣の状況を観察しましょう。
この時
- 巣の位置
- 巣の大きさ
- 蜂の活動状況
これらを確認し、その情報をもとに対応策を計画します。
小規模な巣やまだ初期段階の小さな蜂の巣であれば自分で駆除が可能な場合もあります。
しかし、これには適切な防護服の着用や殺虫剤の使用、そして巣の構造やハチの行動に関する十分な知識が必要で簡単ではありません。
一方、大きな巣や特に危険な場所にある巣の場合は、専門の害虫駆除業者への相談がベストな選択!
プロフェッショナルな業者は適切な装備と技術を持ち、安全かつ効果的に巣を取り除くことができるからなんですよね。
自己判断での対応にはリスクが伴うため、大きな巣やアクセスが困難な場所にある巣には特にプロフェッショナルの介入が望ましいです。
専門家への正しい依頼方法
いざ、ハチ駆除の専門家に依頼する場合、どのように業者に依頼すべきかを解説します。
まず、専門業者の選定が重要です。選ぶ際には業者の実績、評判、提供されるサービスの種類を確認しましょう。地域内で評価の高い害虫駆除業者や、アシナガバチの駆除に特化した業者を選ぶことが望ましいです。オンラインでのレビューや口コミ、地元の推薦なども参考にすると良いでしょう。
業者に連絡する際は巣の位置、大きさ、アクセスの難易度、ハチの活動度など、可能な限り多くの情報を提供します。これにより、業者は適切な機材や方法を事前に準備できます。巣がある環境や周囲の条件についても詳しく伝えることが重要です。たとえば、家の中、屋根裏、木の高いところなど、巣の具体的な場所について説明しましょう。
依頼する前には、どのようなサービスが提供されるかとその費用を確認することが大切です。駆除後のアフターケアや保証の有無も事前に確認しておき、見積もりを依頼し、必要な作業とそれにかかる費用を明確にしておくことが望ましいです。
安全性を最優先に考え、業者がどのような安全対策を取っているかを確認します。作業後に駆除が効果的に行われたかどうかを確認し、必要に応じて追加の対応を依頼することができます。これにより、作業の効果を確実にし、将来的な問題を防ぐことができます。
これらの手順に沿って専門家への依頼を行うことで、アシナガバチの巣の問題を安全かつ効果的に解決することができるでしょう。
大事なのは
- 業者の選定
- 詳細な情報の提供
- サービス内容と費用の明確化
- 安全と効果の確認
これが、駆除作業の成功の鍵。
アシナガバチの巣がある場所についてのまとめ
この記事では
アシナガバチの巣はどこにあるの?
という悩みを解決するため、巣を作りやすい場所とその特徴について解説しました。
もう一度、まとめると
- アシナガバチは、出入りがしやすく開放的な場所に巣を作る
- 春先から巣を作り始め、夏ごろからピークを迎える
- 巣の大きさは最大で20cm程度だが、ハチの数は300匹ほどいる可能性もある
- 毒針に刺されると命の危険もある
- 間違った駆除方法はリスクと影響が大きい
- 正しい対処法を行えばアシナガバチの巣に悩まされる事は無くなる
最後に、アシナガバチの巣を見つけた場合は安全が最優先!
正しい知識と対応で、安全かつ効果的な駆除を実現しましょう。
自力での駆除が不可能と感じたら、今すぐ専門家に相談してアシナガバチの脅威から家族を守ってください。
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