ある日突然、大量のミツバチが集まっている姿を見たらどうしますか？ほとんどの人にとって蜂刺すってイメージがあるため、恐怖に怯えてしまうでしょう。私も以前、会社で使う社用車のミラーに集まっていた時はビビりました。しかしこれは分蜂と呼ばれるミツバチの社会では自然な現象で、特に怖がる必要なんかないんですよね。では分蜂ってなんなの？って疑問を持つ方のため、この記事ではミツバチが分蜂する理由や対処法について解説していきたいと思います。
ミツバチが行う分蜂についての基礎知識
分蜂とは？
分蜂とは、ミツバチが新たな巣を作るために現在の巣から一部の個体が別れて旅立つ現象のこと。ミツバチの巣では通常、女王蜂が産卵し、働き蜂がエサの採取や巣の世話を担当します。しかし、巣には女王蜂は1匹しか生きることが出来ません。新たな女王蜂が産まれると現在の女王蜂は一部の働き蜂を連れて新たな巣を建設するために旅立つんです。簡単に言うと、娘に家を譲って母親は別の場所で暮らすってこと。これは蜂の社会では自然なことで、様々なメリットがあるんです。
分蜂の目的
ミツバチの分蜂は、生態系での繁栄と存続を確保するためには重要な戦略。その目的には以下の通り。
1.個体数の拡大
分蜂によって新しい巣がつくられると、単純にミツバチの数が増やせます。これにより、種全体の生存率と拡散力が上がり新たな地域への適応が可能になるんです。
2.遺伝的な多様性
新たな女王蜂が異なる雄蜂と交配すると、遺伝的な多様性が促進されることになります。その効果は病気や環境変化に対する抵抗力を高め、個体群全体の健康を保つことに役立つんです。
3.資源の確保
巣の中が過密になると、食料や空間が不足してしまうことになります。分蜂を行うことで限られた資源を有効活用することができ、両方の巣を繁栄させることができるんです。
以上のようなことから、分蜂はミツバチが環境に適応して繁栄していくためには必要な戦略であることがわかりますよね。
ミツバチが行う分蜂のメカニズム
分蜂の準備段階
分蜂の準備段階では、ミツバチの巣の中で重要な出来事が起こります。それは新女王蜂の産卵。女王蜂は新たな女王蜂を育てるために王台と呼ばれる場所に卵を産みます。この王台は特別な構造をしていて、新しい女王蜂の成長に的した環境を提供するんですよね。そして働き蜂たちは食糧集めながら王台を特別に世話し、成長していく女王蜂を支えるんです。
新たな巣を作るまで
分蜂が始まると旧女王蜂は一部のミツバチを引き連れて新たな巣となる場所を探します。その群れは通常、一時的に近くの木や障害物に集まることが多いんです。これはこの場所に巣を作るのではなく、巣作りに適した場所が見つかるまでの一時的な休憩地点。この間に偵察の蜂が良い場所を見つけると、群れはその場所に移動して本格的な巣作りを開始します。
ミツバチが分蜂を行う時期や管理について
分蜂が起こりやすい時期
ミツバチの分蜂は、決まった季節に行う事がわかっています。具体的には、春の終わりから初夏にかけての時期。この時期の自然界には多くの花が咲き誇り、ミツバチにとって豊富な食料が集めやすくなるんですよね。食料が豊富という事は巣の活動が活発化し、働き蜂の数が増加することに繋がるからなんです。もう一つ影響を与えるのが天候。体の小さいミツバチは、雨や風の影響を受けると飛びにくくなってしまうため外出を控えます。このため、安全が確保されている晴れた穏やかな日を選んで分蜂するケースが多いんですよね。
分蜂を見つけたらどうする？
確かにミツバチの大軍が一カ所に固まっている光景は恐怖を感じます…。しかし、この状況は新しい家を探している途中であり数時間から数日で飼ってに移動するんです。ってか、ミツバチは閉鎖的な空間に巣を作る習性があるため、人目に付く場所に巣を作ることはないんですよね。このため、余計な介入は必要ありません。もし見つけた場合、あまり近づかずに様子を見て大軍が新天地を見つけるまで待ってあげて下さい。
刺されたらどうするの？
って方へ。分蜂中のミツバチはよほどの事がない限り人を刺す事は無いんです。ただし、注意しておきたいのは小さな子供やペットのいる家庭。周りの大人がミツバチに近づかないように監視しておくことが大事です。そしてもう一つの注意点が、アナタの家に巣を作ろうとしているケース。家に居座ってしまうと建物に悪影響を及ぼす可能性がたかくなるため、そんな場合は養蜂所や専門業者に連絡するようにして下さい。
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