突然、家でイタチに遭遇したらどうしますか?
その可愛らしい外見とは裏腹に、鳥や小動物を捕食する獰猛な肉食獣。
これは自然界に限った話ではなく、家庭で飼育している鳥やウサギなんかも標的となる可能性もあるんです!
さらに家屋の中に住み着いてしまった場合、糞尿を撒き散らしたり電線や断熱材をかじったりと、想像を絶する被害をもたらす危険性も…。
これらの被害を防ぐためには、現れたイタチを放置するわけにはいきません。
では、自分で駆除することはできないの?
答えは可能ですが、動物愛護の観点から適切な駆除や捕獲をする必要があるんです。
そこで今回は【家に現れたイタチを自分の手で安全かつ効果的に駆除する方法】について詳しく解説します。
安心して生活できる環境を取り戻すための第一歩を踏み出しましょう。
- イタチの特徴と生態
- 駆除に関する法律
- 自分で駆除する方法
- イタチに有効な罠
- その他の方法
イタチの特徴と生態
自分でイタチの駆除を考える場合、まずは彼らの全貌を知っておく必要があるでしょう。
この章では、イタチの身体的特徴や生息環境について解説していきます。
イタチの身体的な特徴
哺乳類食肉目イタチ科に属する肉食動物であり、適応能力の高さから日本をはじめとする東アジア地域に生息しています。
- 体長は25~35cm
- しっぽの長さは15~20cm
- 細長い体
- 体毛は光沢のある茶色
- 口元が白い
似たような動物にテンがいますが、見分けるポイントとしてテンは顔全体が黒いんです。
つぶらな瞳で可愛らしい外見ですが、その見た目に騙されてはいけませんよ!
小型ではありますが非常に筋肉質で、高い運動能力と俊敏な動きを兼ね備えた優秀なハンターなんです。
さらに鋭い爪を使っての木登りや穴掘りなんかも得意で、人間でさえも翻弄されてしまうでしょう。
イタチの生息環境と食性
イタチは様々な環境に適応することが可能で、特に草木が生い茂り獲物が豊富な場所を好みます。
ぶっちゃけ、水中と砂浜以外ならどこでも生活できると思ってください。
縄張り意識が非常に強く、イタチ同士で大喧嘩しているシーンに出くわすかもしれません。
基本的には夜行性の動物ですが、昼間でも見かけることがあるでしょう。
素早い動きと狡猾な性格を持つ肉食獣で
- 鳥
- 昆虫
- 両生類
- 小型爬虫類
- 小型哺乳類
これらの動物を追い詰めて捕えるのが得意であり、肉だけでなく卵も大好物。
もし、アナタの家に庭があればイタチを寄せ付ける原因にもなってしまうでしょう。
また、捕らえた獲物を隠れ家に運んで貯めておく習性があり、食べ物が豊富な時期は一時的に繁殖力が増すことがあるんです。
イタチの駆除や捕獲には法律やルールがある
自分でイタチの駆除を考える際、法律やルールがあることを忘れてはいけません。
なぜなら、適切な捕獲や駆除法を定めることで野生動物と人間の共存が可能になるからなんですよね。
この章では、野生動物の保護と管理に関わる法律について解説します。
鳥獣保護法とは
日本には、野生動物の適切な保護と管理に関する鳥獣保護法(※環境省HPより)という法律が制定されています。
この法律によりイタチを含む野生動物が保護の対象に指定されていて、捕獲や駆除が制限されているんですよね。
つまり、見つけたからといって勝手に捕獲や駆除することはできないんです。
被害の場所や状況などを自治体に申請し、駆除の対象となると判断された場合に限り駆除が許可されるんです。
もし、無許可で捕獲や駆除を行ったら?
当然、法律である以上は違反者に対して厳しい罰則が与えられます。
こうした厳しい法律を守ることで、野生動物と人間の共存が可能になるんですよね。
狩猟法とは
もう一つ、日本には狩猟法(※環境省HPより)という法律もあるんですよね。
そして、イタチのオスは狩猟鳥獣に指定されていて狩猟期間内であれば捕獲や駆除するとこができるんです。
しかし、狩猟を行うためには狩猟免許や税金が必要となり行うエリアも限られているんですよね。
ちなみに、イタチのメスは保護獣に指定されていて期間内であっても狩猟することはできません!
一般的に、イタチの狩猟期間は11月中旬から2月末ぐらいですが、自治体によって期間が異なる可能性があるため問い合わせは必須。
これらの法律がある以上、イタチを見つけたからといって勝手に駆除することは法律違反となります!
必ず必要な手続きを行ってから駆除に取り掛かりましょう。
自分でイタチを捕獲・駆除する最適な方法
免許を取得し自治体の許可が取れても、正しい知識と方法がわからなければ自分でイタチを駆除することはできません。
環境や他の生物への配慮も重要なんですよね。
この章では、イタチを安全かつ効果的に捕獲や駆除をする方法について解説します。
罠を設置する方法がベスト
イタチの駆除を行う場合、罠を使って捕獲することが一般的です。
この方法なら薬剤を使わないため、環境にも優しく自然を守ることができるからなんですよね。
しかし、罠を使う際にはいくつかの注意点も!
まず、イタチだけでなく他の野生動物が罠にかかる可能性もあること。
タヌキや野良猫なんかが良くかかったりするんですよ…。
このため、イタチが好む場所や通り道を把握し、最適な場所に罠を設置する必要があるんです。
さらに、罠にかかったイタチの処理も重要な問題。
自然豊かな離れた場所へ逃がすって手もあるんですが、その地域を荒らしたり再び戻ってくる可能性は高いです。
となると、できるだけ素早く痛みを与えない人道的な処理を行う必要があるんですよね。
小型の哺乳類にトドメをさす精神的苦痛が、多くの人にとって最大の問題かもしれません…。
薬剤を使うのは止めた方がいい理由
薬剤を使っての駆除は、確かにイタチの個体数を減らすには最適な方法です。
しかし、薬剤の使用はあまり推奨されていないのが現実なんですよね。
なぜなら、他の野生動物や自然環境だけでなく人間やペットの健康にも影響を及ぼす可能性があるからなんです。
危険なリスクを回避し効果的にイタチを駆除するには、やはり捕獲という手段が適切と言えるんです。
自分でイタチを捕獲する際に有効な罠と使い方
自分でイタチの捕獲を考えて場合、使用される罠には
- はこ罠
- くくり罠
以上の2種が一般的で、それぞれに違った特性があります。
この章では、イタチの捕獲に使える有効な罠について解説します。
はこ罠
木や金属でできた箱型の罠で、片方には扉が設置されています。
わかりやすく言うとペット用のゲージみたいな形。
イタチが中のエサに誘われて侵入すると、扉が閉じて閉じ込めてしまう仕組みです。
このはこ罠はイタチを傷つけず安全に捕獲し、離れた場所で逃すことも簡単に行えるのが特徴。
使い方は
イタチが頻繁に訪れる場所や通路、巣の近くに罠を設置する
イタチが好む肉類や魚類をエサとして罠の内部に仕掛けておく
罠が自然環境に溶け込むように草木を使って罠の周囲を覆っておく
仕掛けた罠を毎日チェックし、イタチが捕獲されたら迅速かつ最適な対応をする
はこ罠は最も人道的な捕獲法であり、一般的な狩猟にも使われるメジャーな罠と言えます。
くくり罠
小型の罠であり目立ちにくいのが特徴。
金属製のリングとワイヤー製のトリガー機構を持ち、イタチが罠に触れるとリングが閉じて足を捉える仕組みです。
しかし、このくくり罠は非常に強力な力があり怪我をさせるリスクが高いため以下の条件に当てはまるくくり罠は使用できません!
- リングの直径が12cm以上
- 締付け防止金具がないもの
- よりもどしがないもの
- ワイヤーの太さが4mm以上
使い方は
法律に違反しないようにイタチに適したサイズのくくり罠を用意する
他の動物を巻き込まないように、イタチの通り道や巣の近くに罠を設置する
罠が強力であるためイタチが好むエサを仕掛け、他の動物を誤って誘わないように注意する
周囲の環境に溶け込むように草木を使って罠の周囲を覆っておく
仕掛けた罠を毎日チェックし、イタチが捕獲されたら迅速かつ最適な対応をする
非常に強力な罠であるため、設置場所や保管法については最新の注意を払ってくださいね。
※基本的には大型動物の捕獲罠なので、イタチサイズには適応するサイズが少ないのが難点
自分で駆除する以外の方法
イタチを自分で駆除することも一つの選択肢ですが、それ以外にも効果的な方法はあるんです。
例えば
- 追い払う
- プロに依頼する
この章では、自分で駆除する以外の方法について解説していきます。
追い払うだけなら手軽に出来る
駆除や捕獲ではなく、追い払うだけなら簡単に行うことができるんです。
イタチは人間よりも優れた感覚器官を持っているため、様々なアイテムを使って五感を刺激します。
例えば
- 忌避剤
- 超音波装置
- ストロボライト
忌避剤にはイタチが嫌がる匂い成分がふくまれており、超音波装置には人間には聞き取れないほどの音を発生させることが可能。
これらのアイテムにはイタチに不快感を与えることで嫌がって逃げていくんですよね。
また、夜行性であるイタチにとって、突然の眩しい光も苦手。
常に点灯しておくと慣れてしまうため、センサー式のライトを設置しておけばビックリして逃げていくでしょう。
それ以外に環境を整備することも大切。
例えば
- 侵入スペースを塞ぐ
- 庭の草木を剪定する
- 食べ物の管理を徹底する
イタチは隠れ家やエサを求めて現れるため、身を潜める場所や入り込む場所を無くすことは非常に重要なんですよね。
また、ゴミなども漁ることがあるため屋外に出す場合は密閉されたゴミ箱などを使ったりしましょう。
これらの方法を組み合わせることでイタチを効果的に追い払うことが可能ですが、あくまでも一時的に遠ざける方法です。
これからも頻繁に現れるようなら、本格的な対策が必要となるでしょう。
イタチの駆除を専門業者に任せたら?
イタチの駆除を自分で行うには多くの課題がありますが、プロの駆除業者に依頼することで全ての問題は解決します。
メリット
- 専門的な知識と経験
- 安全性
- 時間と労力の節約
まず、プロの業者はイタチの生態や行動パターンを熟知しているためイタチを効率的に見つけ出し駆除することが可能。
また獰猛なイタチが襲いかかってくる危険性もありますが、プロには専門の防護服と豊富な経験から怪我のリスクを最小限に抑えることもできるんですよね。
さらに、プロの技は駆除だけでなくフォローも万全。
野生のイタチには多くの病原菌やウイルスを保有している可能性が高いんですが、プロの業者は除菌や消毒までも行ってくれるんですよ。
そして何と言っても最大のメリットは、時間と労力が節約できることでしょう。
自分での駆除は難しく
時間と労力ををかけた割には完璧に駆除できなかった…。
何てことになったら目も当てられませんから…。
貴重な時間を失わないためには、プロの力を借りることが最善の策かもしれません。
デメリット
イタチ駆除をプロに依頼する際のデメリットについて、まとめてご説明いたします。
- 費用
- プライバシーの問題
- 業者選びの難しさ
まず、最も問題となるのは費用。
高い技術とサービスを受けるための代償として仕方がなんですが、自分で駆除を行う場合と比べるとかなりの金額差になってしまいます。
状況によっては一桁変わる可能性も…。
次に、プライバシーの問題もあります。
知り合いに業者がいれば問題ないでしょうが、ほとんどの場合は知らない人を自宅に招き入れることになってしまいます。
特に女性の方にとっては、少し心配になるでしょう。
最後は業者選びの問題。
中には
- 見積りよりも多く請求された
- 駆除後にすぐイタチが現れた
といった信用できない業者も実際にいるんですよね。
こういった問題を避けるためには、第三者の口コミや評判をチェックしておくこと。
また、しっかりとした公式サイトがある業者なら料金やサービス内容を確認しましょう。
これらのメリット・デメリットがあることを理解した上で、プロの業者に依頼する選択肢も頭に入れておいてください。
まとめ
この記事を通じて、イタチを自分で駆除する方法について解説してきました。
もう一度おさらいすると
- イタチは砂浜以外なら全国各地に生息している
- 駆除を行うには厳しい法律や条令が存在する
- 自分で駆除するには薬剤ではなく罠を仕掛けるのがベスト
- 人道的な捕獲は【はこ罠】
- プロに依頼する事で時間と労力を節約
イタチとの遭遇は私たちの生活に多くの影響を与えますが、最善の対策を講じることで効果的に対処することができるんですよね。
もし自分での駆除を考えている場合は、法律や人道的なモラルを遵守することが重要であり、不安や困難を感じる場合はプロの業者に依頼することも一つの手段です。
上手くイタチの駆除できたら、再び訪れないように対策を行ってイタチの悩みから解放されましょう。
この記事により、再び安心しできる生活が取り戻せることを祈っています。
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