皆さんは【ミツバチ】と聞いて、どんな想像をしますか?
多くの方にとって、花から花へと飛び回り花粉を集め
美味しい【ハチミツ】や【ローヤルゼリー】を作るための昆虫です!
スズメバチやアシナガバチに並び、我々の生活において目にする機会の多いハチと言えるでしょう。
性格は穏やかで滅多に人を刺す事はなく、他のハチと比べても危険性は低いんです。
しかし
自分が住んでいる家屋に巣をつくられたら話は別!!
万が一、巣を作られてしまうと様々な被害が起こる可能性が高いからなんです。
でも【ミツバチ=養蜂場】のイメージがあって、巣がどんな感じか分かりませんよね…。
確かに、我々がイメージする【蜂の巣】とは形がちがうんです。
そこで今回は【ミツバチの巣】について解説していきたいと思います。
- ミツバチの巣の仕組み
- 巣を作りやすい場所
- 巣を放置するとどうなる?
- ミツバチの巣を駆除する方法
- 業者に依頼した時の費用
ミツバチの巣の仕組み
【蜂の巣】と言えば、漫画やアニメなどでよく見かける『シャワーヘッド』のような形をイメージをする方が多いでしょう。
しかしミツバチの巣は
球体ではなく薄い板状で、垂れ下がるように何層にも重なって出来ています。
最大で1mほどの大きさになる事もあり、中で生活するミツバチの数は4~5万匹ほどの大所帯にもなるんです。
作り方
アシナガバチやスズメバチは巣を作る材料に木の皮などを使いますが、ミツバチは違います。
まず、お腹いっぱい食べた働き蜂が天井に丸一日ぶら下がってじっとします。
しばらくすると、お腹から白いウロコ状の分泌液が滴り落ちてくるんです。
これは【蜜ロウ】と呼ばれる成分。
この【蜜ロウ】を噛み砕き、材料にして巣を作っていくんです。
最初は白っぽい色をしていて、蜜が溜まっていくと綺麗なベッコウ色へと変色していきます。
部屋の種類
卵を産みつける巣房という部屋は六角形をしています。
これは【ハニカム構造】と呼ばれ、強度が高く蜂蜜を溜めやすいのが特徴。
大きさも大小あり
- 小さい巣房は働き蜂
- 大きい巣房は雄蜂
そして5月頃になると、新しい女王蜂が産まれるための【王台】と呼ばれる部屋が作られます。
王台は1つだけではなく複数作られますが、生き残るのは1匹だけ。
中は快適な環境
巣の中の温度は
常にミツバチにとって最適な30~35℃に保たれています。
真夏の暑い時期には、外から水を運んで来たり羽で涼しい空気を入れたりして温度を下げています。
冬の寒い時期は、集団で固まったり身を震わせたりして温度を上げているんです。
ミツバチが巣を作りやすい場所
基本的にミツバチは、外敵から守るため人目につきにくい閉鎖空間に巣を造る傾向があります。
家屋の中では
- 天井裏
- 床下
- 壁の隙間
- 庭木の空洞
このため発見が遅くなりやすく、気が付いた時にはかなりの規模に成長している可能性が高いんです。
家の周りでよくミツバチを見かけるようなら、専門業者に調査してもらった方が良いでしょう。
ミツバチの巣を放置する危険性
ミツバチの巣を放置しておくと起こる被害は主に3つ。
刺される
ミツバチの性格は大人しく、刺激しない限り向こうから刺してくる事はありません。
大人は大丈夫でしょうが
子供やペットが興味本位で刺激してしまう可能性があります!
1匹のミツバチが興奮すると体から【フェロモン】を出し、他の仲間も連鎖的に興奮するため集団で襲われる事になってしまいます。
特に、餌が少なくなる秋ごろからは少し攻撃的になり冬はかなり敏感なので注意が必要。
汚染被害
ミツバチは集団で冬を越すため、エサが無くなる前に大量の蜂蜜を巣の中に溜め込んでいます。
このため、どんどん成長したミツバチの巣から蜜が溢れ出してくる事もあるんです。
もしも蜂蜜があふれ出すと
家屋に使用される木材に染み込み腐食の危険性があります!
つまり、建物の強度が低下してしまうって事です…。
修繕費用の事を考えても早めの対策が必須と言えるでしょう。
またミツバチは飛びながらフンをする習性があり
家の周辺にフンがまき散らされる事で衛生的にも良くありません!
しかも白いものにかける傾向も見られ、洗い立ての洗濯物が汚物まみれになる被害もあるんです。
他の害虫を誘き寄せる
甘い蜂蜜の香りに引き寄せられるように、ハエやゴキブリといった衛生害虫たちが群がってくる危険性があります!
また働き蜂は1~3ヵ月ほどしか生きられず、天寿を全うした死骸にアリが集まってくる事もあるでしょう。
そして最も恐ろしいのが
最強のスズメバチが襲来する事!
他の昆虫を捕食するスズメバチにとって、エサが減る秋以降は冬を越す事ができるミツバチが捕食対象になる事が多いんです。
スズメバチは攻撃性も毒性もミツバチをはるかに上回るため、現れたら命の危険にさらされると思って下さい。
ミツバチの巣を駆除するには
もしもミツバチに巣を造られてしまったら、早急に駆除する必要がある事は分かって頂けたでしょう。
でも、どうやって駆除すればいいんでしょうか?
主な駆除方法は3つあります。
住んでいる自治体に相談
基本的に自治体が駆除してくれるケースは
- スズメバチの巣である
- 公共の施設に巣がある
自宅のミツバチの巣は対応してくれない事が多いんです。
しかし、優良な委託業者を紹介してくれたり補助金を出してくるケースもあるので問い合わせてみる価値はあります!
養蜂場に依頼
ミツバチが集める蜂蜜やローヤルゼリーは、われわれ人間にとっても大事な栄養源。
駆除するのではなく
これからも働いてもらう為には養蜂場へ相談してみましょう。
全ての養蜂場が対応している訳ではありませんが、やはり駆除するのは可哀想な気もしますよね。
ただし、殺虫剤を使わず生け取りにするため手間や時間がかかってしまうという問題点があります。
自分でミツバチの巣を駆除出来ないの?
作り始めて巣がまだ小さいなら自力でも駆除は可能。
しかし、見つけにくい狭い空間に作りやすいため駆除作業自体が困難なケースが多いんです!
困難な理由として
- 狭い空間で動きにくい
- 大勢のミツバチに襲われる
- 駆除したミツバチの処理が大変
- 染み出た蜂蜜の処理が大変
- 溜まった蜂蜜のせいで巣が重い
現れたミツバチだけを駆除しても解決した事にはならないんです。
ミツバチの巣を発見したらプロに依頼するのが確実
- 自治体が対応してくれない
- 養蜂場が無い
- 自分で出来ない
こんなケースは、害虫駆除のプロに依頼するのが確実です。
基本料金
我々の生活の中で、主に被害を与える蜂は
- ミツバチ
- アシナガバチ
- スズメバチ
この中でもミツバチの巣は、駆除の手間はアシナガバチよりも簡単で、危険性はスズメバチより低いです!
これが基本料金にも反映されている傾向があり
およそ8,000~10,000円ぐらいが基本料金となります。
そこから巣の状況に応じて金額が上がるシステム。
平均相場はいくら?
あくまでも上記で解説した基本料金で収まるケースは
ほんとの初期の巣だけです!
ぶっちゃけ、この段階なら自分で駆除したほうが安く済むんですよね。
ここから料金が上乗せされる理由として
- 働き蜂の数が多い
- 蜂蜜の量が多い
- 作業自体が困難
これらの理由から
総額では20,000~30,000円になるでしょう。
現地調査をしっかりして見積金額をだし、追加料金がかからない業者を選ぶ事が大事です。
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